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秋刀魚(さんま)に含まれる栄養素とは?
旬の時期や選び方を管理栄養士が解説!
記事更新日:2026年5月21日
秋になると店頭に並び始めるさんま。私たちにとって身近な魚ですが、どのような栄養素が含まれているかご存じでしょうか?今回は、さんまの特徴や旬の時期をはじめ、含まれる栄養素やその働きをわかりやすく解説します。さらに、栄養素を無駄なくとるためのおすすめの食べ方についてもご紹介します。
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さんまの特徴と旬
さんまの主な産地は、北海道や岩手県、宮城県などです。さんまは群れで回遊する魚で、北の海で脂肪を蓄えた後、産卵のため太平洋沿岸を南西へ移動します。9〜11月頃には、脂ののったさんまが多く水揚げされ、旬を迎えます。
スーパーなどで新鮮で美味しいさんまを選ぶ際は、目の周りが透明で澄んでいるかをチェックしましょう。また、身にハリがあって太っているものは、脂のりが良いといわれています。
さんまに含まれる栄養素と働き
さんまに含まれている代表的な栄養素とその働きについてご紹介します。
タンパク質
タンパク質は、筋肉や皮膚、髪の毛などの材料となるほか、カラダを動かすエネルギー源にもなる栄養素です。筋力や体力などを維持して健康的に過ごすためには、タンパク質を過不足なくとることが大切です。
タンパク質は複数のアミノ酸で構成されており、そのバランスが良いものは、体内で効率良く利用される「良質なタンパク質」であるといえます。さんまは、この良質なタンパク質を摂取できる食品の一つです。
DHA・EPA
さんまには、脂質が比較的多く含まれており、DHAとEPAが豊富です。
DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は、「n-3系脂肪酸」と呼ばれる脂質の仲間です。体内で十分に作ることができない「必須脂肪酸」のため、食べ物から補う必要があります。
n-3系脂肪酸の摂取量を増やすと、血中の中性脂肪が低下することが報告されています。また、心血管の健康維持や認知機能のサポートなどの働きが期待されており、現在もさまざまな研究が進められています。
ビタミンA
さんまには「レチノール」という成分が含まれており、これはビタミンAの一つです。ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を保つほか、免疫機能の維持にも関わっています。
また、光に反応する網膜の物質の構成成分でもあり、視覚機能を維持するために欠かせない栄養素です。
ビタミンD
ビタミンDは、主に魚やきのこに含まれており、日光に当たることで皮膚でも作られる栄養素です。腸でのカルシウムの吸収を助ける働きがあり、骨や歯の健康と深く関わっています。また、筋肉の働きや神経伝達、免疫機能の調節などにも関与しています。
ビタミンE
ビタミンEは抗酸化作用を持っており、体内の脂質の酸化を防ぎ、細胞膜を健全に保つ働きがあります。
ビタミンA・D・Eは油に溶けやすい性質があり、脂質と一緒にとることで吸収率が高まるのが特徴です。脂ののったさんまは、これらのビタミンを比較的効率良く摂取できる食品といえます。
ビタミンB12
ビタミンB12は、動物性食品から摂取できるビタミンで、さんまにも比較的多く含まれています。赤血球の形成やDNAの合成に関わる、カラダにとって重要な栄養素です。
また、アミノ酸や核酸など、さまざまな物質の代謝をサポートする働きもあります。
さんまのおすすめの食べ方や調理法
さんまに含まれる栄養素を逃さずにとるなら、焼いて食べるのがおすすめです。調理による脂肪酸量の変化を調べた研究では、油で揚げるよりも、グリルやフライパンで焼く方がDHAやEPAの減少を抑えられると報告されています。
また、骨ごと食べることでカルシウムも摂取できます。骨までやわらかくするには圧力鍋で煮る必要がありますが、手軽さを重視するなら缶詰の活用も便利です。
缶詰はそのまま食べるだけでなく、炊き込みご飯やパスタ、汁物などにアレンジすることで無理なく食事に取り入れられます。また、缶詰の汁にはさんまの栄養素の一部が溶け出しているため、汁ごと活用するのがおすすめです。
旬も缶詰も楽しめるさんま。手軽に食卓へ取り入れよう
さんまは良質なタンパク質や脂質が豊富です。旬の時期には特に脂がのり、価格がお手頃になります。また、缶詰はカルシウムを摂取できるだけでなく、季節を問わず手軽に食べられるのも魅力です。店頭で見かけた際は、ぜひ手に取ってみてください。
教えてくれたのは:Eatreat管理栄養士 池野三奈美さん
病院で10年間、外来・入院患者の栄養管理や栄養指導、NST業務に携わる。2021年よりフリーランスの管理栄養士として、特定保健指導やWeb記事の執筆を中心に活動中。根拠に基づいた内容をわかりやすく伝える文章づくりが得意。病院や保健指導での経験を活かし、読者が「これならできそう」と感じる具体的な提案を盛り込むことを心がけている。
参考文献
- 文部科学省:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」、文部科学省(参照:2026年3月24日)
- 厚生労働省:「「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書」、厚生労働省(参照:2026年3月24日)
- 農林水産省:「海面漁業生産統計調査」、農林水産省(参照:2026年3月24日)
- 国立研究開発法人 水産研究・教育機構:「サンマ関連情報」、国立研究開発法人 水産研究・教育機構(参照:2026年4月13日)
- 水産庁:「水産物流調査」、水産庁(参照:2026年3月24日)
- 全国さんま棒受網漁業協同組合:「知って得するさんま学」、全国さんま棒受網漁業協同組合(参照:2026年3月24日)
- 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター:「良質なたんぱく質とは? 【低栄養予防】」、国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター(参照:2026年3月24日)
- 厚生労働省:「ビタミンD」、厚生労働省eJIM(参照:2026年3月24日)
- Cheung, Lennie K Y et al. “Mechanisms of Docosahexaenoic and Eicosapentaenoic Acid Loss from Pacific Saury and Comparison of Their Retention Rates after Various Cooking Methods.” Journal of food science vol. 81,8 (2016): C1899-907. doi:10.1111/1750-3841.13367
- 宮部好克、落合瞳子:「水産缶詰・レトルト食品の栄養成分残存率に及ぼす製造条件の影響」『青森県産業技術センター食品総合研究所研究報告』、2024年、第14号、p.8–19
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